2015年9月14日月曜日

定禅寺ストリートジャズフェスティバルが今年も9月12日と13日、仙台で開催されました。
今年で25回目。もともと小さな実行委員会でスタートした音楽フェスですが、回を重ねるごとに会場もひろがり、参加団体もうなぎのぼり。歴史がいい厚みになってきました。登板する友だち知人も、あらためて数えてみたら両手の指で足りなくなってきた(笑)

実はギャラリー・アトリエアルティオは定禅寺通りから一本入ったところにあります。会場至近、というか、会場の町内です。

ジャズフェス2日目の今日のアルティオは、ジャズフェスを見に来たカメラマンさんが立ち寄ったり、メーキャップアーティストの友だちがすっかり酔っぱらってひと休みに来たり、ふらりと東京からきた新聞社の方がおもしろそうな店だ、と立ち寄ったり、、、完全な「お休み処」と化していました。
なので、来年はアルティオ店舗前にテーブル置いてのほほんとしていることにします(笑)

イラストは、とある音楽系冊子のコンペ用に描いたもの。カタチにはならなかったけど個人的にノリまくった大好きな作品です。

2015年9月7日月曜日

「宮沢賢治回想」展終了

お陰様で、アルティオ初の企画展「宮沢賢治回想」展は、昨日9月6日、いいかたちで終わることができました。
いつもの個展とは異なるデジタル表現がメインでしたが、たくさんの嬉しいメッセージをもらえました。
作品の一部はセッティングしなおして、常設展示にプラスしてみていただこうと思っています。
今回の企画展期間中、晴れた日は3日のみでしたが、雨の中いらしてくださった皆様、心からありがとうございました。

4点ほど、手描きの作品を展示していましたが、その中から一点、「風の少年」をアップします。岩手県奥中山に見つけた風景です。
丘の上にすっと立つ松の木を見た時、思わず「又三郎だ」とつぶやいていました。

『風の少年』

2015年9月6日日曜日

宮沢賢治標準装備



「貝の火」

新聞の記事を読んだという若い女性が、昨日アルティオで開催中の宮沢賢治イラスト展にいらっしゃいました。
きくと彼女は岩手の「種山」が田舎だといいました。
「ずっと種山育ちですから、子供の頃から賢治が近かったです。遠足も種山が原、図書館は賢治の本がずらり。岩手の人って賢治がいつの間にか深いところに標準装備されてるかんじがするんですよね。深いところに埋め込まれてるというか…。何かの拍子に、あ、自分の中に居た!ってかんじ…」
深く納得。

そうか、深きところに標準装備、か。

ちなみに彼女の出身地の種山は、北上山地のただ中。宮沢賢治がたくさんのインスピレーションを得た場所です。

私も幼少時代、いっとき北上山地の山の中で育ちました。その時代に感じていた空気感は、何十年経った今もなお深いところにいまだに存在しているのを感じます。
だからでしょうか、描いているときに賢治の童話に綴られた言葉の数々が、ペン先を経て理屈通り越して解け合う感じがします。「標準装備」がここぞとばかり始動するのかもしれません。

ネイティブの彼女の言葉に、おおきく納得でした。

本日最終日ですが、会期終わっても引き続き賢治作品を一部継続展示。架け替えしながらアルティオで見てもらおうと思っています。
今日も会場でご来場をお待ちしています。

種山が原、再度アップします。

「種山が原」

2015年9月4日金曜日

あらためて宮沢賢治はすごい、と、思っています。
何がすごいかというと、関わる人を繋げる力、です。

昨日、会場にいらしたお客様からいくつかの申し出をいただきました。
それも別々に3方向。
そのうち二つは賢治の故郷・岩手県花巻につながっていました。

いままで正岡子規の東北旅を辿ったり、広瀬川をモチーフに選んだりと、テーマを考えて個展をいくつかやってきました。昨年はブロンテのヨークシャーに取材しました。

でも、今回の宮沢賢治は同じくテーマを掲げたといっても今までとは反応が異なります。
なんというか、見えない手があちこちからすっと差し伸べられるかんじ。

「宮沢賢治回想」イラストレーション展は、あと3日でアルティオの正式会期は終わります。が、その後もいくつかの違う場所で展示することになりそうです。

この世から去ってなお、ぐいぐいと追う人の手を繋げつづける宮沢賢治。
だからこそ、これほどまでに人々を魅了してやまないんだろうな。

今日のトップ絵は童話「やまなし」のイメージを描いた作品です。